社会主義的歴史観、ではない授業があったのも事実です。
中学・高校を通じて習った歴史は、概ね社会主義的歴史観に基づいたものでした。
ところが、全くそうではない授業があったのも事実です。例えばこんな授業もありました。
◆「춘향전(春香伝)」から。李夢龍が卞學道の誕生日の宴で詠んだ詩・・・
金樽美酒 千人血 금준미주는 천인혈이요
玉盤佳肴 萬姓膏 옥반가효는 만성고라
燭涙落時 民涙落 촉루락시 민루락이요
歌聲高處 怨聲高 가성고처 원성고라
金の樽の旨い酒は多くの民の血であり
美しい皿の旨い料理は多くの民の体の膏である
蝋燭の涙が落ちるとき民の涙が落ち
歓声の上がる所では恨み声が上がる
◆ <한산도가> 閑山島歌
寒山島月明夜 한산섬 달 밝은 밤에
上戍樓撫大刀 수루에 혼자 앉아 큰 칼을 옆에 차고
深愁時何處 깊은 시름 하는 차에 어디선가
聲羌笛更添愁 들려오는 피리소리 나의 애를 끊나니
閑山島の 月あかき夜
戍楼に座り 太刀を撫で
深く愁うる時に どこからか
聞こえる笛の音 愁いを更に添える
※1597.8.15 イ・スンシン(李舜臣)将軍が詠んだ詩。“閑山島”を“寒山島”としたのは、その時の心境を表しているという。閑山島は現在の慶尚南道統營郡閑山面である。
2018年頃の話です。ソウル大学出身の韓国・エリート公務員に、朝鮮学校で習ったので知っていると、この二つの詩をそらんじたところ、本当に驚いていました。何をそんなに驚くことあるのだろうと思うほど驚いていました。いやあ、こっちが驚きました。(笑)

愛知朝鮮中高級学校・高級部12期(1966.3 卒業)写真
5クラス197人 自分がどこにいるかは分かります。