おーーっと、勉強もしました、と言う話を忘れるところでした。(笑)

愛知中高の昔の校門はここ南側。今は北東側が正門です。
学校では普通、「いい高校や大学に進み、いい会社に就職する」ことを目標に勉強しますよね。でも朝鮮学校は、そうではありません。そういうことを話題にしたことすらありません。こんなことを言うと「嘘ーーーッ」と思うかもしれません。でも決して嘘ではありません。
授業は全部朝鮮語です。ただ、日本語の授業だけは日本語でした。
もう一つの例外は、日本学校からの編入生のクラスは1年間だけ日本語と朝鮮語のチャンポンで授業が進められます。
私は、中1は編入班でした。国語(朝鮮語)の時間に先生もこっそり教室の一番後ろで授業を受けていました。日本の大学卒で未だ朝鮮語のできない先生です。学生も先生も母国語習得に一生懸命でした。これが朝鮮学校の良いところです。
教科書は、中学の頃はソ連の教科書を翻訳した北朝鮮製のものが多かったです。目次がソ連式に本の一番後ろについています。紙が粗悪品でした。“吸い取り紙”みたいな紙でした。中学では万年筆が流行っていたのですが、キャップをせずに万年筆を、広げた教科書の上に置いておくとインクが全部吸い取られる代物です。教科書は徐々に総連が日本で編纂したものに代わっていきました。昔の総連は、とんでもなく強い組織でした。
おまけ。「砂糖は甘い」事件
算数という科目は「代数」という名前でした。代数の先生は、未だ朝鮮語が充分に分からない2世の先生で日本の大学出身でした。ほぼ日本語で授業を進めます。
「(A-B=C)の内、 “差”とはなんだ、金○○ 答えてみろ」
指名された学生・金○○は、言うなら典型的な“いじめられキャラ”で、勉強もよくできない“天然学生”です。
パワハラキャラの学生Lが横ではやし立てます。「おい 金○○、砂糖は甘いだろ。砂糖は甘いと答えろ!」
金○○がモジモジしながらも意を決して大きな声で「砂糖は甘いッ!」と答えてしまいました。
「ギャッハッハッ!」教室内は大うけの大爆笑です。
この時の情景、60数年経過した今でも忘れません。忘れようにも忘れられません。(笑)
分からない読者がいるといけないので、念のため正解について説明しておきます。(笑)
「差とは、A-B=Cと言う場合のCのこと」です。