相続手続き事例６．

世界遺産・伽耶山海印寺・八万大蔵経板殿（慶尚南道陜川郡）

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２世男性（１９５７年生、１９９５年日本へ帰化）の相続手続用、韓国・除籍謄本の取り寄せ・翻訳。東京都千代田区〇法律事務所から依頼。

初日
東京都千代田区・〇法律事務所から電話にて依頼を受ける。
伺ったところ、２世男性（１９５７年生、１９９５年に日本へ帰化）が他界し遺産相続手続きに入ったのだが、被相続人の日本へ帰化前の韓国・除籍謄本を全て取り寄せて翻訳文を付けて欲しい。韓国の本籍は、現時点で「慶尚南道」しか分からない、とのこと。

早速、依頼者宛に、取り寄せに必要な事項を記した説明書と委任状の用紙、同日本語翻訳文をお送りする。

４８日目
依頼者より取り寄せに必要な書類と委任状が到着。

被相続人の本籍地の面事務所宛に、被相続人の妻（本来日本国籍）の委任状を添付して、被相続人が記載されている全ての除籍謄本の取り寄せの手続きをする。

６８日目
面事務所より被相続人の全ての除籍謄本が到着。直ちに依頼者にお送りする。

７３日目
依頼のあった翻訳文を作成しお送りする。依頼完了。

相続手続用の除籍謄本は以下の通り送られて来ました。

①本籍：慶尚南道　陜川郡　〇〇面　〇〇里　〇〇番地
　戸主：祖父　子：父　孫：被相続人
　表紙横書き１頁、表紙以外縦書き５頁
　※①から②へ再製（1975.10.30）

②本籍：慶尚南道　陜川郡　〇〇面　〇〇里　〇〇番地
　戸主：祖父　子：父　孫：被相続人　横書き８頁
　※②から③へ戸主相続

③本籍：慶尚南道　陜川郡　〇〇面　〇〇里　〇〇番地
　戸主：父　子：被相続人　横書き１０頁
　※被相続人、1996.4.1 国籍喪失により抹消

※被相続人は戸籍制度（2008.1.1廃止）下において国籍喪失によって除籍されており戸籍制度廃止後の個人登録簿である「家族関係登録簿」は作成されていません。

所長雑感

被相続人の除籍謄本を取り寄せるにあたり、本籍の「慶尚南道」の下の詳しい地名・番地が不明であったのですが、当事務所のアドバイスに基づいて調べた結果、番地まで正確に知ることが出来ました。運も味方してくれました。
また、日本への帰化に因る「韓国籍喪失申告」の手続きは、１９８６年以降は本人が韓国へ手続きしなくても日本国法務省から通知を受けた韓国政府が一括して処理しています。被相続人は１９９５年８月の帰化なので、本人が「国籍喪失申告」をしなくても韓国政府による一括処理により除籍となっていました。因みに、この一括処理まで約８か月を要しています。了。

　　　　　　　　　　해인사 서점（海印寺 書店）